転職したら給料が下がった。私がクリニックで手取り18万円になった話

転職したら給料が下がった。私がクリニックで手取り18万円になった話

給与明細を初めて見たとき、手が止まりました。

コンビニのATMの前で何度も数字を確認して、それでも現実を受け入れられなかった。
急性期病棟で手取り26万円あった私が、クリニックに転職して手取り18万円になった瞬間の話です。

「夜勤がなくなるんだから仕方ない」と覚悟していたつもりでした。
でも実際に数字を目の前にすると、「仕方ない」なんて言葉では追いつかない現実がありました。

あの失敗から学んで今の美容クリニックに転職し、夜勤ゼロ・年収480万円という状況を手に入れた私が、正直に言います。

看護師の転職で給料が下がるのは、「覚悟すること」ではなく「計算すること」の問題です。

下がり幅がわかれば怖くない。各転職先の「5年後の給料」まで見えれば、決断できる。
この記事では、その全部をお伝えします。

なぜ転職すると給料が下がるのか——「夜勤手当」という名の魔物

転職後に給料が下がる理由のほとんどは、一つに集約されます。

夜勤手当がなくなるからです。

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約524万円です。
この数字には夜勤手当・残業手当など各種手当が含まれています。

夜勤手当の相場は:

  • 2交代夜勤:1回あたり約11,000円
  • 3交代準夜勤:1回あたり約4,200〜5,100円

急性期病棟で月8〜9回の夜勤をこなしていた場合、夜勤手当だけで月8〜10万円・年間96〜120万円になります。
夜勤のない職場に転職すると、この金額がそのまま消えます。

ミナの体験談

私が2回目の転職でクリニックに移ったとき、手取りが月8万円以上落ちました。
入職前の面接で「夜勤がない分、給与は下がりますよ」とは言われていました。
でも「何万円下がるか」を数字で確認しなかった。

それが全ての失敗の原因でした。
「覚悟していた」つもりで、「計算していなかった」のです。

転職前にやるべき「給料の下がり幅計算」

転職後の手取りを事前に計算しておくことで、「思っていたより下がった」という後悔を防げます。

給料の下がり幅を計算する方法

①今の月収から「夜勤手当の合計」を引く
(例:月収28万円 − 夜勤手当8万円 = 20万円)

②転職先の「基本給+固定手当」を確認する
(求人票に記載されている月給から夜勤手当・残業手当を除いた金額)

③①と②を比較する
→これが「転職後の手取りの現実」です

④生活に必要な最低ラインと照らし合わせる
→「最低手取り〇〇万円は必要」という数字を先に決める

「夜勤なし」の条件で求人を選ぶ前に、この計算を必ずやってください。
私が手取り18万円になったのは、この計算を怠ったからです。

転職先別「入職時の給料」と「5年後の年収」比較

ここが競合記事とは違う部分です。
入職時の給料だけでなく、「その職場で働き続けたら5年後いくらになるか」を職場別に整理します。

①クリニック(内科・整形外科・皮膚科など)

入職時 3年後 5年後
年収目安 300〜380万円 320〜400万円 330〜420万円
昇給のペース 年1,000〜3,000円程度(院長の裁量による)

クリニックの昇給は、院長の判断に完全に依存します。
医療コンサルティング会社の調査によると、クリニックで10年働いても月給の上昇は数万円程度が現実的な上限とされています。

理由は構造的なものです。クリニックは規模が小さく、利益率も低い。毎年1万円ずつ昇給すると10年で月10万円上がってしまい、経営が成り立たなくなる。だから昇給が抑えられる。

正直に言います

クリニックは「今の給料を下げて体を楽にする」という割り切りができる人向けです。
「5年後に給料を取り戻す」という発想には向いていません。

ただし、私が2回目の転職で失敗したクリニックと、4回目の転職で成功した美容クリニックは全然別物でした。同じ「クリニック」でも種類によって差が大きいのが現実です。

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②美容クリニック

入職時 3年後 5年後
年収目安 400〜500万円 450〜550万円 500〜600万円
昇給のペース インセンティブ・役職手当次第で大きく変わる

美容クリニックの給与構造は他と異なります。
基本給が高めに設定されており、インセンティブ制度があるクリニックでは年収600万円超も現実的です。

私が現在働いている美容皮膚科クリニックでは、夜勤ゼロ・残業月5時間以下で年収480万円。
急性期病棟時代の年収360万円を、夜勤なしで超えることができました。

ただし当たり外れが非常に大きい職場でもあります。ノルマ文化・高い離職率のクリニックも存在するため、入職前の情報収集が最重要です。

③訪問看護ステーション

入職時 3年後 5年後
年収目安 400〜480万円 430〜520万円 460〜550万円
昇給のペース 訪問件数・管理職手当・オンコール手当で変動

訪問看護は入職時から給与が高めで、経験を積むほど訪問件数が増えて収入が上がりやすい構造です。
管理者(所長)になると月給が大きく上がるステーションもあります。

ただし私が3回目の転職で経験したように、オンコールの精神的負担は年数を経ても慣れない人がいます。
「給料の上がり方」だけでなく「オンコールと長く付き合えるか」が判断の軸になります。

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④介護施設・老健

入職時 3年後 5年後
年収目安 350〜430万円 370〜460万円 390〜480万円
昇給のペース 処遇改善加算により近年上昇傾向。夜勤回数次第

介護施設は処遇改善加算の影響で近年給与が上昇しています。
夜勤を月数回維持すれば年収400万円台後半も狙えます。
昇給ペースは施設の規模と経営状況に左右されますが、クリニックよりは安定しているケースが多いです。

⑤健診・検診センター

入職時 3年後 5年後
年収目安 350〜430万円 360〜450万円 380〜460万円
昇給のペース 緩やか。役職につかない限り大きな変動なし

夜勤なし・残業ほぼゼロ・土日祝休みという条件が揃う「当たり職場」の代表格ですが、給与の天井は低めです。
「安定して働きながら、給料はそこそこ」という割り切りができる人向けです。

「給料が下がっても後悔しない転職」と「後悔する転職」の分かれ目

5回の転職と4回の失敗を経て、私が出した結論があります。

給料が下がっても後悔しない人は「下がり幅を計算した上で、それと引き換えに何を手に入れるか」を明確にしている人です。

私が美容クリニックへの転職で後悔しなかった理由は、「夜勤なし・オンコールなし・年収400万以上」という3つの条件を事前に数字で決めて、それを満たす職場を3ヶ月かけて探したからです。

逆に2回目のクリニックで後悔したのは、「夜勤なし」という1つの条件だけを見て、あとは何も確認しなかったからでした。

転職前に決めておくべき3つの数字

①手取りの最低ライン(例:手取り22万円以上)
②許容できる給料の下がり幅(例:今より月3万円まで)
③5年後にこの職場でいくらになっているか(転職先のエージェントに確認する)

給料を「下げずに」転職できる職場はあるか

「夜勤をなくしながら給料も下げたくない」——これは不可能ではありません。
ただし選択肢は限られます。

  • 美容クリニック(大手)——基本給が高く設定されており、夜勤なしでも病棟並みの年収が狙える。ただし選び方が重要
  • 訪問看護(高給ステーション)——夜勤はないがオンコールあり。入職時から給与が高い
  • 産業看護師(大企業)——夜勤なし・土日休み・年収500万超が狙えるが、求人が極めて少ない
  • 総合病院の外来(夜勤なしの配置)——基本給は維持できるが、夜勤なしの外来配置は競争率が高い

「夜勤なしで給料も下がらない」は、狭き門の職場に限られます。
その現実を受け入れた上で、「どこまでの下がり幅なら許容できるか」を先に決めることが大切です。

まとめ:給料が下がることを「覚悟」ではなく「計算」する

  • 転職で給料が下がる主な理由は夜勤手当がなくなるから——月8〜10万円・年間100万円近い影響が出ることがある
  • 転職前に「手取りの下がり幅」を具体的に計算してから動く
  • 入職時だけでなく「5年後の給料」まで確認する——クリニックは天井が低く、美容クリニック・訪問看護は経験で上がりやすい
  • 「夜勤なし×給料も維持」は狭き門——美容クリニック・産業看護師・高給訪問看護が現実的な選択肢
  • 給料が下がることへの「覚悟」より、「いくら下がって何を手に入れるか」の計算が先です

— ミナ

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