「給与が高くて自由度が高い」——訪問看護への転職を考えている人が最初に目にする評判です。
私もそれを信じて3回目の転職で訪問看護を選びました。
そして1年半後に退職しました。
訪問看護は確かにいい職場です。でも「自分のライフスタイルに合うか」を確認しないまま飛び込むと後悔します。
私の失敗体験を踏まえて、訪問看護のリアルを正直にお伝えします。
訪問看護師の仕事内容・1日の流れ
訪問看護師は、医師の指示書をもとに利用者さんの自宅を訪問し、看護ケアを提供します。
主な業務は点滴管理・処置・服薬管理・リハビリ補助・家族への指導などです。
1日の流れはおおよそこうなります:
09:00〜10:30 1件目訪問(約30〜60分/件)
10:45〜12:00 2件目訪問
13:00〜14:30 3件目訪問
14:45〜16:00 4件目訪問
16:30 ステーション帰着・記録・申し送り
17:30 退勤
病棟と大きく違うのは、「一人で訪問・一人で判断」する場面が多いことです。
急変しそうな利用者さんがいても、すぐに相談できる先輩がそばにいません。
訪問看護師の給与・待遇の実態
給与は400〜500万円が目安で、病棟看護師と同等かそれ以上のケースも多いです。
ステーションによってはインセンティブ制度があり、訪問件数に応じた追加報酬を得られることもあります。
夜勤はありませんが、ほぼすべてのステーションでオンコール制度があります。
オンコールの実態(これが最重要)
私が一番甘く見ていたのがオンコールです。
「夜勤はないし(オンコールはあるけど)」というブログの一言を、流し読みしていました。
入職して最初の週末、土曜の夜11時に電話が鳴りました。
利用者さんの呼吸が荒いとの家族からの連絡。
1人で訪問し、バイタルを測定し、医師に連絡し、家族に説明して、帰宅したのは深夜1時。
翌朝9時には次の訪問が入っていました。
これが月4〜5回、多い月は8回ありました。
「いつ電話が来るかわからない」という状態が、休日を本当の休みにできなくするんです。
体力的には病棟より楽でした。でも精神的な疲弊感は、夜勤より重かった。
オンコールについて事前に必ず確認すべき数字:
- オンコール当番は月何回か
- 実際に呼ばれる(実働になる)頻度はどのくらいか
- 呼び出し後の翌日勤務の扱いはどうなるか
- オンコール手当はいくらか
訪問看護師に向いている人・向いていない人
向いている人
- 利用者さんや家族と深く長期的に関わりたい
- 急性期で十分な臨床経験を積んでいる
- 一人で動くことが苦にならない
- オンコールの精神的負担を受け入れられる
向いていない人
- 休日はスマホを切って完全に仕事を忘れたい
- 臨床経験が浅く一人での判断に不安がある
- 車の運転が苦手・免許がない
ステーション選びで失敗しない5つのチェックポイント
- オンコール体制の詳細——月の当番回数・実際の呼び出し頻度・翌日の扱い
- スタッフ数と1人あたりの訪問件数——少人数すぎると負担が集中する
- 新人・復職者向けの同行研修期間——「いきなり一人で」は危険
- 離職率——2年以内の退職者が多い場合は注意
- 管理者の雰囲気——SOSを言いやすい環境かどうか
まとめ
訪問看護は、向いている人にとっては本当に良い職場です。
急性期で磨いたスキルを存分に活かせて、患者さんと深く関われる。
ただしオンコールの実態と自分のライフスタイルの相性を必ず確認してください。
- 給与は高めだが、オンコールの精神的負担がある
- 一人で判断する場面が多い——経験年数が浅いと不安
- 向いている人には最高の職場。向いていない人には地獄
- 事前に「オンコールが月何回か」を必ず数字で確認する
— ミナ


